朝目が覚めたときに首に痛みが出ていて、とくに動かすと痛みが増すといった経験をされたことはないでしょうか?
このような状態をいわゆる「寝違い」と言います。寝違いとは医学用語ではなく首周辺の靭帯や筋肉の急性炎症による痛みの総称としてとらえたほうが良いかと思います。

原因
不自然な姿勢で眠り続けたときに起こります。
通常は首に痛みが生じたり、違和感を覚えた場合には目が覚めたり、無意識のうちに首の姿勢を変えますが、疲労や睡眠不足、あるいは泥酔状態で寝てしまうとこれらの反応がなくなり、不自然な姿勢で寝続けることがあります。
または、窮屈なソファーで寝たり、いすに座ったまま不自然な姿勢で寝てしまったときに起こります。

治療として
軽いものならばシップや消炎鎮痛剤を使って安静にしますが、重い場合にはカラーで固定していく場合もあります。
その他には電気療法や温熱療法も用いるケースもありますが、だいたいは2〜3日から1週間で症状は治まります。


中医学的観点から
中医学では寝違いは「落枕」と言います。枕から落ちるなんてなんとなく想像できますよね。急性で、単純に頚部の筋肉がこわばって痛み、運動範囲の制限などが出る状態を言います。

原因として、睡眠時の姿勢が悪い、枕の高さが合わない等で頚部の筋肉に長時間にわたってストレスが加わるとおきます。
また風寒を感受(冷えた)したために局部の経脈の気血が滞り、頚部がこわばって痛むこともあります。

「風寒」とは→中医学では外から体の中に入ってきて様々な病気を引き起こすものを「外邪」といいます。
「外邪」には「風」、「暑」、「湿」、「燥」、「寒」、「火」と六つの異なったタイプのものがあります。
その中でも「風」は陽の性質をもち上向き、外向き、また上半身を傷つけやすくなってます。また、ほかの「外邪」と連合しやすく、特に「寒」と結びつく場合には痛みとなってあらわれやすいです。
「寒」は筋肉を引きつらせたり、ひとつの場所にとどまって痛みを引き起こす性質があるからです。

「経脈」とは→人の体には「気血」を巡らすためのルートが存在します。
メインとなる大きいルートはそれぞれ14本。その中には首周辺にいっているものもあります。

「気血」とは→「気」とは人が生理活動を行う際に必ず必要となるエネルギー源で、正常ならば絶えず経脈を流れています。

「血」とは体の各部を滋養してくれているいわば栄養分です。
内臓、筋肉、皮膚などが正常に潤って働けるのは、この「血」が「気」と一緒に「経脈」を流れているからなのです。

治療として、基本的に「じょ筋活絡」、「経絡止痛」という考え方を用います。 これはこわばった筋肉をゆるめてそこを通っている「経脈」を通し、その「経脈」の中に「気血」が巡るようにすることです。
中医学では「気」が巡らなくなると「不痛則痛」(通らぬものすなわち痛む)という状態になるので、そこを改善するわけです。
治療で使うツボとしては、首周辺のこわばっている場所だけではなく、先ほども出てきたように首周辺を走る「経脈」は、手や背中のほうにも行っているのでそこの反応点や経験穴を使います。そして、あまりに痛みが強く首が回らない状態では、手の甲に「落枕」という特効穴があるので、そこを鍼で刺したまま徐々に首を動かして痛みが緩んできたところで、ほかの場所に鍼を刺していきます。
また「風寒の邪」のが入っている場合には、体を温める作用のあるツボをプラスしてあげると良いでしょう。

寝違いの予防としては、普段から自分に合った枕を使うということ。ソファーや机に寝ないように気をつける。暑い夏の季節、クーラーには注意をしてあまり首を冷やさないということも大事です。

ご質問等ございましたら、お気軽に当院までご相談ください。

 


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