梅核気

ヒステリー球、神経性咽喉頭部狭窄症ともよばれています。

症状として本人は咽喉に梅の種のようなものがあり、飲み込もうとしてもできないし、吐き出したくてもできません。病院で検査して何も見つからないため、理解してもらえない場合が多いようです。

この病気は現代人特有の病気ではなく、すでに何千年前からこのような症状の病気が古典に残っています。中医学で『金匱要略』という有名な古典に次のように記載されています
「咽中如有炙肉、呑之不下、吐之不出。常兼見胸脘痞悶、気鬱不暢、呃逆悪心・・・・・」
(つまり、咽に炙ったようなに肉がついていて、飲み込めないし、吐き出せない、また胸部あたりに硬く痛くて、精神的うつっぽい、悶々とした気分、よくゲップをしたり、気持ちがわるいといった症状があります)

どういう人がなりやすいか?
基本的に女性が多いといわれていますが、実は男性もいます。性格は人に対してすごく気を使う人、神経質の人、人間関係を悩む人、細かい人、心配性の人です。


中医学では、「肝鬱気滞痰凝、咽部痰気互結」によって起こった病気と考えられます。気が長い間に鬱滞していて、痰が生じて、そこで、痰は気と一緒に経絡を沿って咽喉に留めています。すなわち、人体の臓腑の「肝」、「脾」の失調と病理物質は「気」の行き詰まりと「痰」の生成によるものです。


まず、肝の生理機能;
1.蔵血;肝は貯蔵と血量の調節の働きがあります。人が動いている時、血液は全身各所に分布し、正常活動ができるようになります。休みや睡眠しているとき、血液が肝に戻って貯蔵されます。

2.疏泄;全身の気機をスムーズに働きます。
(1) 気機の疏泄作用;人体の気血、経絡、臓腑、器官の活動は主な気機の働きによるものです。
例えば、胃腸の消化作用を助けしたりします。肝は気の昇降出入を調節する作用を持っています。この調節作用が正常に働くと体全体がスムーズに活動できます。
(2) 胆汁の分泌と排泄
(3) 精神情緒の変化;肝は精神活動を調節する働きがあります。


肝の疏泄作用が失調すると、気機が鬱滞して、病理現象を起こします。その原因は外からの刺激によって、怒りを覚えたり、自分の情志抑鬱によるものです。
症状は胸脇脹れている感じして痛い、ため息、胸悶、イライラ、食欲がない、頭がめまい

「脾」の生理作用;
(1)運化;食べた飲食物を消化し、吸収して、それを全身に運びます。運化は2つの働きに分かれています。
1.水穀の運化;飲食を消化し、吸収することです。この働きは胃と小腸との共同作業が行われます。体全体に栄養分を万遍なく届けて、体が正常に活動できるようにするためです。
2.水液の運化;水液を運化する。肺、腎と共同で体内の水液のバランスを維持しています。もし、脾が弱ってくると、水液の代謝が悪くなって、体にいらない水分が溜まりやすくなります。いわゆる、浮腫、痰飲などの疾患になります。中医学では、痰の発生する源は「脾」といわれています。

(2)昇清;脾気は上に昇るという働きがあります。吸収した栄養分を頭、脳などを含めて全身に届けるためです。

(3)統血;脾は血を血脈から漏らさないようにする働きがあります。

「気、血、津液」について
人体は気、血、津液によって生命活動を維持するため不可欠の物質です。

「気」とは、エネルギーのこと。このエネルギーはわれわれの体の中にいろいろな働きによって、臓腑経絡の活動とお互いの協調関係を維持しています。

気の働きといえば、
1. 推動作用;各臓腑、経絡の整理活動、血液と津液を全身に輸送します。
2. 防御作用;体を保護し、外からの邪気の侵入を防いで、侵入した邪気を追い出します。
3. 温煦作用;体の体温を正常に維持します。
4. 固摂作用;汗や尿の排出をコントロールします。
5. 気化作用;精、気、津、血のお互いの化生の働きがあります。
気の運行が悪くなると、気滞を起こします。

その原因は
外からの寒邪、感情的な失調、飲食の不摂生、外傷、体の余分な水また血瘀による経絡の行き詰まりです。


「血」とは、脈管を流れている赤色の液状物です。
血の働きは、吸収した栄養分を皮肉筋骨と全身の組織、器官に供給して、潤います。

「津液」とは体内の中にある様々な水液のことを言います。
例えば、唾液、涙、鼻水、汗また尿のことです。

痰は臓腑の機能が低下しているときに、体の水液代謝に障害が起こって、発生した病理的なもの。
痰には有形のものと無形のものがあります。有形の痰は気道から吐き出されます。無形の痰は臓腑経絡中に停滞している痰のことです。


では梅核気はどんな症状がありますか?
症状;咽喉に何か詰まってるものがあって、飲み込めなくて、吐き出せない
   イライラ、怒りっぽい、胸脇脹痛、ストレスで症状が悪化する
   痰が多い、便は柔らかい、体が重だるい、浮腫

舌診;舌苔厚膩   脈診;弦また滑
治則;疏肝解鬱、健脾化痰
(肝の働きがスムーズにして、滞っている気を解けさせます。脾の機能を強めることで痰をなくして、生成するのを防ぎます)

予防;個人の性格的の所と関わることがあるので、すぐ変わるというのは難しいかもしれませんが、日常生活に心を掛けることで、少しずつ変えていくことは大切です。常に、一人で悩みを抱え込まないようにしましょう。
食事面では、刺激のある食べ物をなるべく避けることが大事です。刺激の食事とは、唐辛子、にんにく、たまねぎ、揚げ物、脂っこいものなどです。

 


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