楊先生のちょっとためになる話  

2007/06/第十九回:ストレスについて



 皆さんこんにちは。
 さて今回の「ためになる話」は、『ストレス』 についてお話ししたいと思います。現代社会の生活はストレスとの戦いと言っても過言ではありません。ストレスを避けようと思ってもなかなか難しく、日々たまってしまいがちです。けれどストレスを小さい芽のうちに摘んでおけば病気に繋がることはありません。
Tストレスはたまるもの、でもできるだけためすぎないU
今回はそんなストレス解消法も紹介しています。是非参考になさってください。



 
 ストレス社会の昨今、大人だけでなく子供やペットまでもがストレスにさらされながら生活しています。ただストレスにさらされているだけならまだよいのですが、ストレスは様々な病気までも招いてしまいます。
 昔は「風邪は万病の基」などと言いましたが、最近では『ストレスも万病の基』と言っても過言でないくらい様々な病気と関連があります。
 さて、そんな皆さんにもお馴染みの「ストレス」とは一体どのような物なのでしょうか?

 ストレス(stress)という言葉はカナダの生理病理学者ハンス=セリエが医学に取り入れた用語で「寒冷・外傷・疾病・精神的緊張・などが原因になって体内でおこる防衛反応」のことを指します。
 人間の体は、刺激・精神的緊張などに対して常に一定の安定した働きを営むようになっています。※これを生理学的にホメオスターシス(恒常性の維持)と言います。何らかの生体への刺激はこのホメオスターシスを一時的に乱し、乱されたホメオスターシスの機能は元に戻そうとします。つまり刺激によって体内に起こる変化 、また元に戻そうとする反応をひっくるめて『ストレスと呼んでいます。そして、ストレスとなる要因刺激をストレッサーと言います。
 この関係はよく軟らかいボールに例えられます。軟らかいボールを指などで押してみると、ボールはへこむと同時に元に戻ろうとします。この場合、ボールが生体で指がストレッサーにあたります。もし、このまま指の力をゆるめずにいたら、ボールは変形してしまうでしょうし、更に指の力を強めていけばボールは破裂 してしまうでしょう。このボールの変形や破裂は身体の不調や心の病を意味します。


「ではもっと具体的に我々の生活を例にしてみましょう。」
 ゆったりとした気分で観ていたテレビ番組を突然変えられたり、テレビを観ている時に用事を言いつけられて、テレビ観賞を中断させられた時に嫌な気分になります。このことがホメオスターシスを乱し、乱されたホメオスターシスは生体を元のゆったりとした気分に戻そうとして機能します。この嫌な気分をストレス状態と言います。しかし、このような事は誰もが経験していることで、要するに生きている限り人間にとってストレスは避けて通 れないものと思います。





 ストレスが溜まったり、さらに進むと自律神経に影響を及ぼします。生体に刺激が加わると脳下垂体という所を通 して副腎ホルモンが分泌されます。このホルモンが自律神経を仲介役として各器官に作用し、刺激が生体に与える影響を最小限に止める様にします。しかし、ストレッサーによる刺激がある限度を超えたり、 長く続くと体内の防衛力は破壊されます。すると、心拍数の増加・血圧上昇・筋肉の過緊張などの生体反応が現れます。この様な状態が更に長く続けば、体には疲労が溜まり病気にかかりやすくなります。
 症状の段階としては筋緊張凝り食欲低下疲労感不眠イライラ憂鬱感不安などのストレス反応が現れ、更に進むと 高血圧胃潰瘍慢性下痢頭痛などの疾病や精神疾患心身症社会不安障害を発生させます。
 ストレスは環境に対する適応力が欠けやすい方に生じます。次にストレスに脅かされやすい4つのタイプを下に記載します。

Tまじめで几帳面 U タイプ
 このようなタイプの方は性格的に完璧主義者が多く、適度に妥協することが出来ず、正義感や責任感が強く、他人から頼まれたことは断ることが出来ず、自分で背負い込んでしまいます。
 このようなタイプの方は精神的緊張が常にあり、ストレスを感じることが多いものです。また、物事が上手く運ばないと不安になったり、長く続くとイライラや不眠のストレス状態に陥ってしまうのです。

T取り越し苦労の多いUタイプ
 いつも心が不安な状態にあり、上手くいくだろうか?大丈夫だろうか?と心配してリラックスや心を休める時がありません。このような不安がストレス状態を引き起こします。

T内面 的でおとなしいUタイプ
 嫌なことをはっきり断れないためにストレスを生じてしまう。例えば、参加したくない食事会に断ることができず、しかたなく参加したり、参加した後にやはり参加しなければ良かったと思い込んでしまうタイプ。常にこんな調子だと自己嫌悪が蓄積されてストレス状態になってしまう。

T頑固で厳格なUタイプ
 頑固で厳格な人は何事につけても他人の失敗が許せず、人がミスをするとカッカしやすく、その怒りがストレスになりストレス状態をひきおこします。

 「いかがですか?なんとなくストレスの事がわかっていただけましたでしょうか?」





 
「では次に中医学ではストレスをどの様に捉えるのかを紹介いたします。」
 中医学でも現代医学と同様にストレスによる症状は様々です。しかし、中医学では原因が同じストレスであっても症状が違えば、体の中で起こっている反応の機序が違うと考えます。例えば、人の体は「気」「血」「水」の3つの物質から出来ていて、それらがバランスよく且つスムースに流れて健康でいられると考えます。ところがストレスは大きく分けると「気」「血」に影響を及ぼします。「気」に影響が及ぶと、めまい動悸呼吸困難異常発汗胃痛のどの違和感などの症状が現れます。ところが「血」に影響が及ぶと不眠動悸筋肉の引きつりなどの症状に加え、ストレスに対して普通 の人より敏感になったり・臆病・自分に自信 がないなどの精神不安症状も現れます。更に進行すると幻聴幻臭などの症状まで現れます。
 もう皆さんもお気づきと思いますが、「気」に影響が及んだ場合と「血」に影響が及んだ場合とではそれぞれ全く違う症状が現れます(但し、両方共に現れる症状もあります)。勿論、症状が違うわけですから治療法も違ってくるわけです。今はわかり易くするためにストレスの影響を「気」と「血」に2分しましたが、 実際の臨床ではもう少し細かくタイプ分けをします。そこで我々はできるだけ正確に患者さんのタイプ分けをする為に、症状について詳しく訊ねたり、脈をとったり、顔色や舌を診て、患者さんの体の何処で、何が、どの様にバランスを崩しているのかを探ってゆきます。


 


 タイプを何種類に分けるかは各先生によって若干の差があります。そこで今回はわかり易く5つのタイプに分けて紹介したいと思います。


原因
 ストレスなどにより「気」の流れがスムースに流れなくなり渋滞を起こした状態です。
症状
 胸、脇、みぞおちが脹る
・筋肉が堅くなる・肩こり・頭痛・食欲不振
・大便がすっきり出ない・月経不順など


原因
 「気」は渋滞を起こすと、次にT熱化Uする特性があります。
 「肝気郁結」が長引いた為に、渋滞を起こしていた『気』熱化してしまった状態です。
症状
  胸、脇、が脹る・口が苦い・目に充血がある・顔が火照る・偏頭痛・便秘


原因
 慢性的に血流が悪い状態です。
症状
  痛みを主とする主症状
・頭痛・下腹部の脹痛・腰痛・生理痛・顔色が暗い


原因
 「肝」「腎」体を潤すエネルギーが不足している状態です。
症状
  めまい・耳鳴り・午後になると火照る


原因
 「脾」「気」「血」を生む働きをしています。
 「脾」の働きが低下して「血」が作れず『心』を養うことが出来ない状態です。
症状
  血色が悪い・動悸・疲れやすい・食欲がない・月経量が少ない

 「ストレスによって起こる体内のバランスの崩れと症状を5つのタイプに分けて説明してみましたが、理解していただけたでしょうか? 」




 冒頭でも述べましたが、現代社会に生きている我々は常にストレスにさらされて生きております。ストレスに強い人弱い人はありますが、誰もがストレスは溜めたくないものです。次にストレス解消法を幾つか紹介します。
*まずストレス解消に働きかけるツボから紹介します。
                                     




『ジャスミン茶』『ミントティ』『シソ茶』
これらは「気」の流れをよくしてくれます。




≪魚介類≫

かき・あさり・かに・しじみ・しらす・しゃこ
≪やさい≫
みょうが・三つ葉・春菊・パセリ・セロリ・しそ・小松菜・キャベツ・菊の花・にら・ねぎ・からしな・大根・かぶ・カリフラワー・おかひじき・グリンピース・たまねぎ・つるむらさき・にがうり・もやし
≪果物≫
金柑・レモン・グレープフルーツ・みかん・ゆず・いちご
≪その他≫
牛乳・しょうが・こしょう・八角

これらの食物も「気」の流れをよくしてくれます。

 


 最近、テレビの番組や雑誌でもストレスはよく取り上げられており、ストレス発散方も沢山紹介されております。しかし、全てのストレス発散方が自分に合うわけではありません、むしろ本当に自分に合う方法に出会うのは難しいかもしれません。まだ自分に一番合うストレス発散方に出会っていない方々の一助になれば と思っております。




今回のためになる話、いかがでしたか?
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院長 楊 志成

  

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