楊先生のちょっとためになる話  

2005/01/第十五回:吸玉(すいだま)って何? 経絡(けいらく)って何?



 あけましておめでとうございます。院長の楊 志成です。
 例年より暖かいとはいえ、年末には積雪もありましたし風の冷たさはやっぱり“冬”ですね。冷え性の方は特に
つらい季節です。暖かい飲み物を飲んだり、外出時は暖かい格好をして、内と外から体を冷やさないように心掛けましょう。
 さて、
今回の「ためになる話」は、「吸玉 って何? 経絡って何?」 ということについてお話しさせて頂きます。中医学では頻繁に用いられる言葉ですが、それはどういうものかお話しします。また、家庭で出来る養生に役立つツボ刺激も紹介していますので、そちらもお役立て下さい。



 「吸い玉(すいだま)」
とは、中国ではT抜缶 U と呼ばれるポピュラーな養生の療法です。ガラス玉 の中を火で燃やして真空状にし、それを背中や痛む場所などにつけることにより、筋肉を吸い上げます。そして、そのままの状態で5〜10分置きます。その後ガラス玉 を外すと、吸い上げられた部分に色がつく場合があります。それは血流が良くなかったり、凝り、痛みなどがあると起こる反応です。逆に、凝り、痛みが無ければ、色はつかないか、ついても薄い色ですぐに消えます。
 このT吸玉療法Uは、筋肉を吸い上げた際に、一時的に筋肉層の下にある血管を吸い上げます。そして、吸い玉 を外した際、吸い上げた血管の解放によるT血管の二次拡張Uを目的に行います。つまり、吸い上げることで血管が一時的に縮小し、放すことで血管が拡張し血流が良くなるということですね
  血流が良くなれば、痛み、凝りなどが緩和します。体内の新陳代謝も促進され、自然治癒力が活発化し体が元気になります。吸玉 の吸引刺激は、押すよりも引く「陰圧」の方が強く、術後も心地よいものです。吸玉 の術後で体がだるくなったりする場合は、血の流れが促進され効果 がでている状態といえます。このような吸玉療法は特定なツボ・経絡に行うと、より効果 的です。
  次に、経絡のお話をしましょう。
 「経絡(けいらく)」とは、人体内にあるエネルギー(体の栄養素、気と血)の通 り道のことを言います。人体の上下、内外を貫き五臓六腑(内臓)とも通 じて います。 経絡は残念ながら、目には見えず確認が困難なものですが、一般 的にはT循環伝達系Uであると思って頂ければいいですね。
  経絡には、生理作用病理作用治療作用の3つの作用があります。
生理作用
 
生理作用とはT気・血・エネルギーの昇降Uと言って、気、血のエネルギーが経絡を通 り、昇降(上・下)して流れる働きのことを言います。これらの流れがスムーズな場合は体調も良いですが、滞ると気滞(気の渋滞)・お血(血の停滞)などが起こり、自覚症状として、凝り、痛み、肌荒れ、などが体に現れやすくなります。
病理作用
 病理作用 とは病邪(湿気・乾燥・寒気など)が経絡をたどって体内に侵入し、移動する可能性があることを指します。例えば、冷たい空気が風と共に皮膚表面 を犯すと、風邪を引きやすくなります。風邪になる原因は風と寒気です。これらが体表にある経絡に侵入してしまった為に風邪を引いてしまうのです。漢字二文字から分かる様に、感冒はT風の邪Uによって起こるということなのです。
治療作用
  治療作用とは、治療の効果が経絡を通って、治したい部位に届くという意味です。刺激と薬効の伝導を現しています。          

 (鍼によるケース)          
 T足の三里Uというツボに鍼を打つと、の症状が緩和します。これは、経絡の「上下を通 じる路」を利用したものです。また、体表に鍼を打って内臓を治療するのは、「内外を貫く路」の利用です。というように、経絡によりツボ刺激が体のあちこちに伝わり症状を改善していくのです。
 人間の体には、まだまだ科学では解明できない部分があり、そのひとつが経絡かも知れませんね。
 
  今回のためになる話は「吸玉」と「経絡」についてお話しをしましたので、この「経絡」の働きを使って、体の養生に役 立つツボをご紹介しましょう。

  合谷(ごうこく)、内関(ないかん)、足三里(あしさんり)、三陰交(さんいんこう)というツボがあります。この4つのツボを1回に付き50回位 、1日朝と晩 に押すと良いです。朝は起床時床の上で、晩も寝る前に床の上で行って頂ければ良いでしょう。
 この4つのツボには中医学で言う五臓(肝、心、脾、肺、腎)内臓の働きを活性化する作用があります。また 手と足、二つずつにあり、上半身、下半身と分かれていますのでとてもバランスが取れていて良いツボです。そして、中医学で言う「陰」と「 陽」の気エネルギーの調整と、血のエネルギーの調整にも働きかけてくれます。
  ツボ刺激は経絡を通り体のすみずみに伝わります。疲労回復、免疫力の増進にも役立ちますし、肩凝り、眼精疲労、冷え性、月経困難症、歯痛、 頭痛などの様々な症状の緩和の一助になります。ですから、家庭内での定期的な刺激を是非行なって頂きたいなと思います。
  これらのツボで、例に挙げたような症状の改善がで きるのは不思議だなと思われるかもしれませんが、お話ししました「経絡」という中国医学の理論を用いれば可能なのです。 そこにツボ刺激により免疫治癒力を活性化し、もともと体に備わっている自然治癒の力を促してあげる事で、症状の改善に導いてあげる事が出来るのです。

  それでは、ツボの取り方もお話ししましょう。

合谷
:手の甲を上に向け、指を開いて反らせます。親指の骨と人差し指の骨が交わる部分の手前にあります。





内関
:手首を内側に曲げた時できるしわから、手の指の横幅2本分肘寄りのところで2本の筋肉の間です。






足三里
:膝の皿(膝蓋骨)の外側のすぐ下のくぼみから、外くるぶしに向かって手の指3本分下がったところにあります。





三陰交
足の内くるぶしの上端から、手の指の横幅4本分上の位 置にあります。


 簡単なツボ刺激ですので、是非試して頂ければと思います。皆様も定期的なツボ刺激で健康長寿の体づくりをしましょう。
 また、慢性症状、体調が優れない、手当てが必要だなと思われる様な時には、専門家の手をお借りすると宜しいかと思います。 ご相談のある方はお気軽に当院までお電話、又はメールなどをして下さい。





今回のためになる話、いかがでしたか?
内容についてのご質問や、ご相談などいつでもうけつけております。
メール又は、お電話にてお気軽にお問い合わせ下さい。

院長 楊 志成

  

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