楊先生のちょっとためになる話  

2004/11/第十四回:心療内科系疾患治療って?



 皆さんこんにちは。院長の楊 志成です。
 秋になって、肌寒い毎日が続いていますね。こんな季節には出来るだけ体を動かし、おいしい物を食べ、風邪やストレスに負けない体を作りましょう!

  さて、
今回の「ためになる話」は、T現代病Uともいわれる心の病気、心療内科系の疾患についてお話ししたいと思います。「ストレスって何?」「体にどんな影響を及ばすの?」といったことを中国医学の観点からお話しします。このごろ、心が疲れてきたなあとお感じの方は、どうぞお役立て下さい。



 今の世の中では、TストレスUやT精神的Uなものにより病気を引き起こしている方々が大勢いらっしゃいます。そして、そのような方々は、検査をされてもこれといった異常もなく、数値としても出ないので、色々悩み、そうして心療内科を受診されることが多い様です。
 心療内科に於いては、カウンセリングを受けたり、精神安定剤を投与して頂くといった治療が一般 的です。ただ、この様な処置で治って行く方も居ますが、なかなか症状が改善されず、治らない方もいらっしゃいます。その様な方々に、中医学(東洋医学)の治療が参考になればと思いお話をさせて頂きます。


  中医学では、心療内科系の疾患(例、心臓神経症、心身症、対人恐怖症、不安神経症、鬱症状、不眠、独り言、自律神経失調、etc)に対し、どう捉えるのでしょう?
 中医学でこれらの疾患について 基本的には、「気のエネルギーの停滞による影響」が主な原因と捉えています。また、T精神的な負担Uが増せば増すほど気のエネルギーの消耗につながり、気のエネルギーの停滞に影響を与えてしまっています。
 人は、単に肉体的に体を動かすことだけでエネルギーを消耗をするわけではありません。精神的な気配り、例えば「気を使う」という言葉でもわかる様に、精神的な面 でも知らず知らずのうちに、気のエネルギーを消耗しているのです。 TストレスUも同じです。気持ちの上でT嫌だなUと考えたり、悩んだりすることで、気がスムーズに流れなくなり、気の停滞を起こしてしまうわけです。
  気のエネルギーが消耗し停滞すると、おのずと「体を整える力」(自然治癒力)が不足してきます。体を整えようとしても思う様に働かなくなり、結果 体調不良を起こしてしまうのです。
 
  では、中医学の診療内科系の症状の治し方は、どのようにするのか?といいますと、不足したり停滞している“体の活力エネルギー”“気”の調節が基となります。
  各臓器は、「怒る」「思う」「悩む」「悲しむ」といった精神状態と深いつながりがあります。そしてこの精神状態によって、各臓器の気のエネルギーへの影響や負担が違ってきます。
  例えば、イライラ怒るストレスなどの精神状態がある場合は、肝臓の気の流れに影響を及ぼします。そのためにT頭痛Uが出たリ、T全身が凝ったりUします。さらに肝臓の気エネルギーは、中医学ではT目の働きUもコントロールしていると考えていますので、T眼精疲労UT目の充血Uなどの症状が出やすくなります。
  また、思う悩むといった精神状態ですと、脾・胃の臓腑に影響を及ぼします。その為T食欲不振UT空腹感があるがあまり食事を摂りたくないUというような事が起こります。これはやはり、思う、悩むと言うことにより、脾・胃の臓器エネルギーに気滞を起こし脾・胃の働きが鈍ってしまった為に起こる症状なのです。  
  このように、その時の感情、精神状態により、体への反応、症状の出方は様々です。中医学ではその感情、精神状態により手当ての仕方、ポイントが違ってきます。
 
ですから鍼治療、漢方治療は、その時々の症状に合わせて匙加減をし、手当てを行なっていくことになります。その結果 、 長引いている症状が軽減し、治って行くのです。



  「うつ」の症状についての治療体験を「体験談」のコーナーでお話ししています。心療内科系疾患の鍼灸・漢方治療について興味のある方は是非そちらの方もご覧になってみてはいかがでしょうか?

 「うつ」の体験談を読んでみる

 


 それでは、家庭で出来る養生方法を幾つか述べてみましょう。

〈 イライラして怒りっぽい時 〉

 イライラして怒りっぽい時には、頭のてっぺんにある「百会(ひゃくえ)」と足趾にあるツボ「太衝(たいしょう)」の組み合わせで刺激を与えることで多少気分が落ち着いてくるでしょう。

百会のツボの取り方
 頭のてっぺんに有り、体の左右真ん中に走る線と左右の耳の一番高い点を結ぶ線と交差する点

太衝のツボの取り方
 足の甲に有り親指の骨と第2指の骨が足首の方にあがっていった時に交差する点
 
 百会、太衝とも肝臓の気エネルギーを調和する作用があります。この二つのツボを刺激することにより、上下に気エネルギーが回り、イライラしたり怒ったりして上げてきたエネルギーを下げたり回しやすくしたりするので、イライラが緩和してきます。
 


イライラに効く飲み物


TイライラUには「紫蘇の葉茶」がおすすめです。
*作り方*
 紫蘇の葉を干燥させ、みじん切りにして瓶につめておきます。普段自分が飲んでいるお茶葉と一緒に大さじ一杯の干燥させた紫蘇の葉を入れて飲みます。紫蘇には気の流れを良くし、イライラを緩和させる作用があります。


〈 不眠 〉
 
 不眠の方には、「内関(ないかん)」というツボと「失眠(しつみん)」というツボを組み合わせて刺激してあげましょう。特に、眠りに入る10分位 前にツボに刺激してあげるとよいでしょう。一つのツボに約30押し位 します。押した時にツンと来る反応があると効きが良いです。そしてツボを押した後、手をグーパーグーパーとにぎったりひらいたり、10から20回行なうと抹消への血流が良くなり、眠りに入りやすくなります。

内関のツボの取り方
 手首の横紋線上から、手の指の横幅3本分上の真ん中あたりです。







失眠のツボの取り方
 足の裏のかかとの丸くふくらんだ真ん中にあります。





不眠に効く飲み物

ホットミルク

熱いミルクに塩を入れ、寝る前に飲むと、体が温まり神経が休まります。

セロリ湯
セロリの葉茎を1本、おろし金でおろします。お好みでハチミツ少々を入れ、熱湯を注いで飲みます。この時に焼酎orウイスキーを少々たらすと効果 的です。

白ゴマ湯
スプーン一杯の白ゴマを粉末にします。そこにハチミツ少々を入れ、熱い湯を注いで飲みます。リラックス&血流を良くする効果 があります。

●その他
 タマネギ或いは長ネギを刻むと、タマネギの揮発成分が神経の高ぶりをやわらげてくれます。

 動悸が速いときは、内関のツボ10〜20回深呼吸をしながら押してあげます。内関には心臓の働きをコントロールする作用があるので、こうしてあげることで落ち着いてきます。 そしてこれはイライラにも良いです。イライラした時には緑の物を見ながら行うとよりよいでしょう。緑色は気分をリラックスさせる働きがあります。


 簡単な補助療法を幾つか述べさせて頂きましたが、いかがでしたでしょう。
 中医学はこの他にも体力の底上げ、気力の補充、詰まったエネルギーの改善・・・など色々な治療方法があります。
 その他の中医学的なアドバイスを詳しく受けてみたいな、と思われた方はお気軽にメール、または電話などでご相談下さい。



今回のためになる話、いかがでしたか?
内容についてのご質問や、ご相談などいつでもうけつけております。
メール又は、お電話にてお気軽にお問い合わせ下さい。

院長 楊 志成

  

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