鍼灸治療体験談


(吉祥寺在住 80歳 男性の場合)

 前立腺肥大症は、高齢者に見られる内腺の肥大です。膀胱の出口を囲んでいる前立腺に良性の腫瘍ができ、最初は小結節ですが、次第に増殖し、肥大症に至り、尿道が圧迫されて排尿障害を訴えるものです。
  原因は男性ホルモンの代謝にあります。男性ホルモンのテストステロンは、体内でジヒドロテストステロンという協力な活性男性ホルモンに変化します。このジヒドロテストステロンが増えすぎると前立腺が肥大して、泌尿器の正常な働きを妨げるというわけです。最近では男性の更年期障害と言われるようになってきています。
  症状は前区期の重圧感、不完全尿閉期の残尿感です。尿閉期に近づくと残尿が増量 するというのは、腎機能障害が併発している可能性があります。そうなると食欲不振、胃腸障害などの症状があらわれます。この事を、前立腺性消化不良と言います。
  そのまま放っておくと、動脈硬化、心筋障害なども発症し、乏尿から無尿に近づき、尿毒症性昏睡が始まり、予後は不良となる怖い病気です。

 < 西洋医学的な治療方法>
 ●前立腺の縮小化と排尿の確保
 ●薬物療法 :エピプロスタット、女性ホルモン剤の投与
 ●根治手術 :前立腺削除術

 
  では、中国医学では、前立腺肥大症をどう捉えるのでしょうか?
 
  中国医学では、膀胱の働きを管理しているのは、「腎」が貯えている「腎のエネルギー」だと考えています。「腎のエネルギー」が不足してくると、膀胱の働きが低下し、男性ホルモンの分泌にも影響を起こすのです。そして、活力源が不足している為に、体を整えることが出来ず、前立腺に結節が作られ、尿を押し出す力が弱まり、排尿を困難にさせているのだという風に捉えています。
 それでは、実際の治療された方について、お話したいと思います。
 
  < 治療例 >

 この方は、吉祥寺在住の方で、年齢80才。当院では定期的な養生治療を受けていました。
  1〜2年程前から、お小水の出の不調を伺っていましたので、一度泌尿器科の受診をされてみては・・・と勧めますと 、 初期の前立腺肥大であるということが分かりました。この方の希望は、「鍼治療で症状を緩和させたい」ということでしたので、当院もこれを了承しました。
  原因は、加齢から来る男性ホルモンの代謝にあると考えました。基本的な治療は、男性ホルモンの調整を促すツボに刺激をあたえ、膀胱の働きを活性化させるツボに手当てを行い、排尿を促進させる様にしました。また、家では、体力をUpさせるのと、排尿促進の家庭灸をご自身でやって頂きました
  今までは、養生治療は週一回でしたが、ペースを増し、3ヶ月間週2回のペースで鍼治療を受けに来て頂きました。治療を受けてから2ヶ月後には、排尿の不快感や残尿感が無くなり、排尿時に勢いがつき、すっきり感があるようになったということでした。治療を始めて3ヶ月後過ぎ位 から、ほとんど排尿の違和感を感じなくなったということで、 治療ペースを週一回に戻して、再び様子を見ることにしました。
  3ヶ月後に泌尿器科に再検査を受けに行ってもらった所、前立腺にあった小結節は無くなっていたと言われたそうです。本人もあらためて、鍼の治療効果 を再認識し、薬は一切服用せずに、鍼治療で治ったと大喜びして頂きました。
  現在もこの方は、定期的に養生の治療を受けに来られています。もちろん、前立腺の再発予防のための手当ても行なっております。 前立腺肥大でお悩みの方、一度鍼灸のお手当てを試みるのも宜しいかと思います。
  特に、薬を服用しているが、なかなか改善されないという方、或いは、前立腺肥大があるかどうか分からないが、お小水の出が何となく不調な方、残尿管がある方は、お早目に手当てを試みると良いかと思います。お気軽にご相談ください。

(吉祥寺東町在住 48才 女性の場合)

 緑内障は、20〜60才に多く現れる目の疾患です。男女比でみますと、男性の方が多少多く発症しています。
  大体の方が自覚症状が無く、少数の方に、目が腫れぼったい、目がくぼんだりする、頭痛がする、多少光りを見るのが苦手になる、というようなことがあります。
 緑内障の特徴は、眼圧が高くなるということです。正常値は12位の眼圧が、長期に渡り高くなることで、視神経を圧迫して視力低下や、視野が狭まって来る症状を起こします。手当てが遅れてしまうと視力を失うことにもなってしまいます。

 中国医学では、緑内障をどう捉えのでしょうか?
 
 中国医学では、「緑内障」は、感情の郁結が関係していると考えられています。感情の郁結が、体内に存在している「気」・「血」と言うエネルギーの流れを停滞させ、それが、体内の水分や房水の排出系統に、何らかの影響を与えてしまい、眼圧が高くなり、緑内障の症状を引き起こす、ということになるからです。また、目の働きと関係のある「肝」「腎」の臓器エネルギーの失調も一因として挙げられます。
  治療方法としては、まず気分をリラックスさせてげることです。それにより、「気」・「血」のエネルギーがスムーズに流れるようになり、房水の働きが調整されます。そして、体に存在する自然治癒力を高めていく治療を行います。なぜなら、中国医学では、「自然治癒力が損なわれた時に病を発する」という考え方があるからです。体を整え、力のエネルギーの補充手当てをすることが大事なことだと考えています。
 それでは、実際の治療された方について、お話したいと思います。

  < 治療例 >
  吉祥寺東町在中、女性、年齢48才。
  この方は、元来、神経系不安症をお持ちの方でしたので、緑内障になる以前から、当院で定期的に養生治療を受けておられました。けれど、家庭内の色々な事情で、ストレスを多く感じる様になっていたそうです。
  ある日、自覚で目が腫れぼったいと感じたり、光を見るのが苦手になり、なんだかイライラするようになったそうです。眼科を受診したところ、眼圧が、左18、右16と両目とも高くなっていたそうです。
  眼科で点眼薬を頂き、点眼治療を続けていたのですが、思う様に眼圧が下がらず、当院に相談されました。眼圧を下げさせる治療は、私自身、過去大学病院に居た頃や、開業してからも、何人かの緑内障の方の治療を手がけてきていましたので、当院の鍼治療でも可能ですよと伝えましたら、相談された当の本人も多少ビックリした表情をされていました。
 治療内容は、まず、気分をリラックスさせる手当てと、房水の水はけを良くし、眼神経に栄養素が上手く流れるように手当てを行いました。その他に、手足にある、目の疾患に効くツボと、眼圧を下げるツボに刺激をしてあげ、それを、トータルで10回くらい行いました。 その後、眼科で眼圧を測って頂いたら、両眼とも11くらいに下がっていました。
 それからも、当院で定期的に鍼治療と、同時に眼圧の養生治療も続けられています。現在も安定を保たれ、視力低下や視野がせばまる不安からも開放されておられます。

 

 

 逆子治療については「体験談」にて一度お話ししていますが、当院に相談される方が最近特に多くなった事もありますので、今回もう一度詳しくお話ししようと思います。

  逆子治療に一番良い時期は、28〜30週位 とされています。なぜなら、28〜30週というのは、胎児がまだ成長段階で大きくないため、逆子矯正がしやすいのです。しかし、30週を超えていても逆子治療を受ける事は可能です。人によっては胎児の成長がゆっくりな方もいます。胎児の重さが2500g以下で、羊水に容量 があれば、多少困難ではありますが、鍼治療による逆子治療を試してみる価値があります。
  当院では過去に36週目の逆子矯正を成功させた例があります。ただ、一言付け加えますと、35週を超えての逆子治療は、胎児の体重が2500g以上ある場合や、羊水量 と母体の骨盤の大小によって、いささか難しくなってきます。人によって胎児の成長が違うため、鍼灸刺激を母体に行うと、胎児の激しい胎動(正状位 に戻ろうとしている動作) が起こり、気分を悪くしてしまう方もいます。それは、激しい胎動により、胃などの内蔵器を押し上げてしまうからです。 また、治療を受けているときはあまり胎動がなく、家に戻ってから胎動が始まる方もいます。反応はまちまちですが、治療中に胎動があることの方が多いようです。
  また、鍼灸刺激により、子宮の方が収縮運動を起こす場合もあります。それにより、多少下腹部に不快感を覚える方もいます。しかし、これらの症状が胎児に影響を及ぼすことは、当院の過去の臨床経験から言って、まずないと思われます。


 当院が逆子治療を勧めますのは、お産はなるべく自然分娩で行って欲しいと思っているからです。帝王切開は簡単です。切開をすれば、それで済んでしまいます。しかし、母体に与える影響はどうでしょうか?
  中国医学では、腹部の正中線には色々な生命エネルギーを貯えているツボがある、と考えられています、また「へその緒」は、胎児に栄養素を供給しているという意味で非常に大事な部分です。しかし、帝王切開で、その部分を切開してしまうということは、生命エネルギーの消耗につながる、と考えているのです。
  ただでさえ、お産は、新しい生命を生むと言うことで、母体自身にもかなり負担がかかる一大イベントです。それなのに、母体にメスを入れ、さらに負担をかけるというのは如何なものでしょう。また母親は、産んだら終わりではなく、産後の育児にも体力がいるのです。
  当院は、決して帝王切開が良くないと申しているのではありません。しかし、行なわなくてもすむのならば、行なわない方が良いのではないかと思うのです。
 一例としまして、産婦人科で帝王切開が必要だと診断されたのですが、帝王切開は嫌だと思い、いろいろ探されてた後、「できるだけ最後まで自然分娩で」という考えの当院へ治療を移られた方がおられました。 その後、当院の鍼灸治療を行い、自然分娩での出産に至られました。このように、「どうしても帝王切開は嫌だ」とお考えの方は、この方のような鍼灸治療を選択されるのも 一つの方法かと思います。必ずしも、鍼灸だけで対応が出来るとは言えませんが、できるだけ自然分娩をしたいという方は、諦めずに試してみられるのも良いのでは、と思っております。
 尚、この方の場合は34週目で転院され、中国医学的にタイプ判別をし、 いわゆる気エネルギー不足タイプでしたので、気エネルギーを補う手当てもいたしました。結果 、良い反応(36週目で自然分娩に至れる様になりました)があったのかと思われます。 そして、本人自身が我々の指導を信じて、家庭でのお灸のポイントに毎日お灸して頂けた結果 によるものと思います。
 帝王切開か、自然分娩かでお悩みになっている方は、一度ご相談頂ければと思っております。当院は、あくまで自然分娩のお手伝いをするだけですので、どうしても帝王切開をしなければならない症例の場合や、鍼灸治療では改善が見込めない場合は、きちんとその旨をお伝えいたします。ですから、安心してご相談頂けたらと思います。

< 逆子治療の治療内容は? >
  逆子治療には、針治療を行います。
  基本的には手足の上にあるツボを使います。そして腹部を弛緩させます。また胎児に信号を送るツボがあり、胎動を促進させ胎位 を矯正して行きます。

 「鍼治療」と言うと恐いイメージがあるかも知れませんが、実際にはそんな恐いものではありませんし、お産に比べたら痛いものでもありません。
  中国の産婦人科では、鍼を使って逆子の胎位を治すことがしばしあります。当院としては、日本の産婦人科でも取り入れ、普及して頂きたいと思っております。

 当院では、女性スタッフの先生もおります。デリケートな内容のご相談になりますので「男の先生に相談するのが不安だな」と思われる方は、 女性の先生に相談、治療を行なってもらう事も可能です。ご来院、お問い合わせの際にお気軽にご相談下さい。

 

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